割引販売に関して。
analogでは、数年前からお取引をしていたブランド様やメーカー様と良い関係を保ったまま1件ずつお取引を終了してきました。そして、約半年をかけて現状お店にあるオリジナルや残っている仕入れ製品の売り切りをして、リニューアルさせて頂く準備を整えています。アパレル不況とまで言われている時代に何かを変えて行く事はとても難しく、今回の計画も4年越しで考え少しずつ実行してきました。「インターネットをもっと活用すればいいんじゃない」というありがたいアドバイスも各方面から頂きましたが、僕はこんなふうに考えています。沢山のアパレル企業がインターネット神話のようなものに頼って新規参入したり多店舗化をしている現状で、そこに頼りすぎているんじゃないかと思う事が沢山あるのです。便利なツールを否定するのではなくて、僕らもダイアルアップの時代からそのネット通販を使い12年間運営し、一時期は黄金期のようなものも経験してきました。しかし、それだけの業績を残しても、そこには答えを見出す事ができなかったのです。
地方の小売店が沢山のブランドやメーカーの商品を揃え、日に日にそのブランドを増やしていく傾向にある中で僕らは真逆な事をしています。それには沢山の理由があるのですが今それを書いても理解して頂けるかたのほうが少ないと思っていますのでその事は後日メールマガジンにでも書く事にします。
一つ言える事は、スタミナや体力で強引に競争しようとするビジネスマン達を多く観掛ける現代社会の中で、僕らは「自分の持っている価値をどうやったら証明できるか」という事を日々考えている事は事実です。そしてそれが実現できるように動いています。
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現在のanalogは処分の時期ですから、現状ある商品を一点でも処分しようと毎週週代わりの割引商品を設けて販売したりしています。そしてリニューアルは、大規模に店舗を改装する事ではなく展開する商品の入れ替えと、それに伴った配置換えを行います。目的は先ほども書いた「自分の持っている価値をどうやったら証明できるか」という事になります。「証明」の一つには商業的な成功の意味も含んでいます。そしてリニューアル後には、週代わりの割引商品をご紹介させて頂く事が商品の性質上困難になり夏と冬の2回だけセールの日程を設けるか、別の会場でご紹介するようになる予定です。
先月、この静岡県内にある県内では大手の衣料品チェーン店が民事再生となりました。むかしからカタイ経営と沢山の顧客やファンを持つ同店舗の破綻に驚きました。先ほど上げたインターネットで衣料品を購入する方々の増加、それに伴う価格競争激化が原因の一端にあったのかもしれません。しかし、ファーストリテイリングや無印良品などの作る製品の精度が高まり、金額の高い製品との差が見栄えと実用性において無くなった事が大きな要因と僕は考えています。
それだけこのアパレル業界は厳しい状態が続いています。そして、社会的背景から来るルール変更に対応できなければ僕らのような小さな店舗は一瞬で消え去るでしょう。
予定では2018年9月1日から新しい展開を開始できるように予定しています。そしてこの計画はその後数ヶ月後に控えているある別の大きなプランを主軸として考えています。そのプランは約二年がかりでやっとあと一歩の所まで漕ぎ着く事ができました。しかし、まだ確実に決定した事ではありませんので最後の一歩が上手くいった時にご報告させて頂きます。
8月末までは、今まで通り割引商品を儲けて販売をして参りますので、皆さんに楽しんで頂ければと思っています。
話は変わりますが、お店のi podにも入れているCocoRosie。(ココロージー)|ココ(Coco)ことビアンカ・レイラニ・キャサディ(Bianca Leilani Casady)とロージー(Rosie)ことシエラ・ローズ・キャサディ(Sierra Rose Casady)の奏でる一種独特な音楽が好きで時折お店で流しています。初期は、Touch and Go Records、現在はシアトルのSUB POP所属ミュージシャンです。
執筆:analog 加藤正親