奈良県広陵町で生産した手回し編み機の靴下。
奈良県広陵町で手回し編み機を使い生産されているマウナケアのくつした。今回は今年2017年秋冬の新しい製品を揃えて11月2日~4日まで特集を組みご紹介をさせて頂く事になりました。
昔の技術を使い生産された靴下は履き心地よく、ソフトな仕上がりにリピートしてくださる方も多いソックスです。ここしばらくは、定番的なアイテムだけに絞って展開をしておりましたが、今週末はシーズン商品(このシーズンにしか生産しない)にて店舗で特集を組みご紹介させて頂く運びとなりました。
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手作りに近いものへの回帰
大量生産・大量消費の時代が終わりに近づいた訳ではありません。しかし、一部の方々に見受けられる事は、天然素材や手作りのもの、食へのこだわり、自然との触れ合いという場面が多く見受けられるようになりました。
それぞれの企業の果たす役割というものがあり、大量生産は上場し資金も潤沢にある企業の役割となっています。そして今後も更に加速する事。そして、僕らのような超小規模店は1970年代に見られた自然回帰とは、また少し違うイメージでその過程を歩んでいく事になるような気がしています。
もちろん、沢山の考え方があり一方ではインスタグラムを使った拡散や個人で有名になっていく方々も増えていく事でしょう。やり方は様々ですが、今となっては流行りのように使われるようになったサスティナブル(持続可能なデザイン体系)という事を考える事が一つのキーワードにもなるのではないでしょうか。
大量生産に慣れてしまうと、その製品を製作するのにかけた時間や手間、技術や労力をお金として換算し、そのように受け取るという事自体を僕も含めた消費者は忘れてしまいます。高いのか安いのかという基準も世の中に浸透していかなければならない事は言うまでもありません。
例えば、ぶどうのつるで作るバッグなどは山に入り、ぶどうのつるを取ってくる事から始まります。そして手作業によって編み込まれている製品は、20万円前後の価格が付けられています。そのようなものの価格をどんなふうに受け入れて考えるかという事は、それぞれの人達の考え方から生まれてくるのですが、生産者側はどれだけの労力と時間と技術なのかを知らせる必要があるのだと思います。
ここにご紹介している手回し編み機の靴下は、ある程度仕組み化された中での生産ですから、一足一足を手造りという訳ではありませんが、そこには必ず人の手が入っています。ですから、一度在庫が切れると2ケ月は入荷しないという事も多々あります。
AIの技術が進歩すれば、働き方や流通の仕組み全てが劇的に変わる事は避けられません。そんな中でanalogという店名を付けたこのお店が進むべき道が、また一つ明確になっていくように思っています。